デザインがつらい、なんてブログを書いたその後、気づけばずっと頼まれているデザインを作っていた。
ふと時計を見ると、もう日付が変わっていた。でも、デザインを作っているとよくあることだ。
わたしは「デザインがつらい」と言いながら、心の奥底では、デザインがめちゃくちゃ好きなんだと思う。
このブログを誰かが読んでくれているのかは分からない。けれど、多分、いや絶対にそうで、だからこそ苦しいのだと思う。
「なぜこんなにもデザインが好きなのか」
その答えを、今から考えてみたい。
デザインにはいろんな方向性がある。アートに全振りしているデザイナーを見ると、かっこいいなと思う。
けれど自分は、情報を整理してわかりやすく整え、その上で美しく仕上げる、そんな形が得意だ。
とにかく「どうすれば伝わりやすいか」を考えることが楽しい。
文章はどうか、配置はどうか、色はどうか。そうやって組み立てていく時間が好きだ。
わたしの中での「いいデザイン」の定義ははっきりしている。
情報がダイレクトに伝わること。そして見た目が美しいこと。
その両方を満たしているものが、わたしにとっての「いいデザイン」だ。
だから、チラシを見ても装飾よりまず情報の置き方に目がいく。
「これはすごい」と思ったデザインは、つい保存してしまう。
もうひとつ。デザインをしているとき、頭の中では常に何かを考えていて、それをアウトプットし続ける感覚がある。
たぶん、わたしはその状態が好きなのだと思う。だから今こうしてブログを書くことも楽しい。
思いつく限り、デザインが好きな理由はこの二つに集約される。
それ以外はむしろ苦手なことしかない。
だから、わたしはこれからもきっと定期的に「デザインはつらい」と思うんだろう。
それでも結局やめられない。
いまも、あれだけ「二度としない」と誓ったのに、頼まれれば引き受けてしまった。しかも、そのときのわたしは全然いやいやではなく、むしろ「どんなデザインがいいかな」と、まだ何も進んでいないのに考えていた。
そういうものなんだと思う。