今日はホキ美術館に行ってきた。
いい美術館。
昔から、わたしは「真っ白でなにもない空間」に惹かれる。
情景が、ふいに頭に浮かぶことがある。その光景を思い描いているとき、なぜか心地よさに包まれる。
思い返せば、子どものころから、現実では経験したことがないのに、夢で見たのか、記憶のどこかにあるのか、ふとした瞬間に蘇ってきて、なぜか「懐かしい」と感じる景色がいくつかある。その記憶に触れるとき、決まって安心する。ふしぎ。
今日、美術館で、たまたま誰もいない瞬間が訪れた。
階段にひとり。
音はなく、ただ白い景色と絵画だけがそこにあった。
世界から切り離されたように感じ、ずっとここにいたいとおもった。